〜比較する市販ステロイド点鼻薬の一覧〜
エージーアレルカットEXc<季節性アレルギー専用>
パブロン鼻炎アタックJL<季節性アレルギー専用>
コールタイジン点鼻液a
注)お使いになる前によく添付文書・説明文書を見て使用してください。
ステロイド点鼻薬の効果と使い方
鼻炎点鼻薬の中には、炎症を抑える効果の強いステロイド成分を配合したものがあります。花粉症に対しての点鼻薬の成分としては最強と言えるでしょう。お医者さんによっては、花粉症は点鼻ステロイドを使えば十分。と言い切る方いるほどです。
花粉症による鼻水や鼻づまり、むずむず、かゆみ、痛みの解消効果も期待できます。効果が高い反面、1日の使用回数が2回に制限されていたり、1年間に3ヶ月までと制限されているので、「商品ごとに添付文書・説明文書の確認をお願いします。
また、ステロイド点鼻薬は症状がひどい時に使うものではなく、「軽い症状から」使い続けることで効果を発揮します。症状が治まっても、しばらく使い続けることで悪化を防ぐことができます。
一方、アレルギー症状が「ひどい時」には血管収縮剤の点鼻薬の方が合っています。(症状が治まったら使用を止めましょう。)
症状がまだ軽いなら「ステロイド点鼻薬」
症状がひどければ「血管収縮剤の点鼻薬」
血管収縮剤の点鼻薬についてもっと知りたい場合、こちらの記事も参考になるかと思います。
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鼻づまりに効く血管収縮剤の市販点鼻薬の比較とおすすめ 2019
ステロイドの長期連用、使いすぎのリスク
ステロイド成分を使用した点鼻薬では、およそ1週間で効果が現れなければ受診をしてください。長期連用により鼻やのど、皮膚、神経系、消化器などに副作用を生じることがあります。
また、稀に、ショック(アナフィラキシー)、使用後すぐに皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁等があらわれることがあります。
商品記載の使用上の注意や用法・容量を守っていれば、基本的に以上のような副作用が起きることはありません。ただし、万が一の場合は使用をやめて、受診しましょう。
【市販】花粉症向けステロイド点鼻薬の比較
市販点鼻薬であれば、エージーアレルカットEXc<季節性アレルギー専用>(第一三共ヘルスケア)が人気で、鼻炎薬ランキングでも上位にあがります。
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対象年齢:18歳以上
1回量:左右の鼻腔内にそれぞれ1プッシュずつ
1日使用回数:通常2回(朝・夕方)
(1日最大4回(8プッシュ)しても良いが、使用間隔は3時間以上空けること)
使用期間は1年で3ヶ月以内とされているので、その期間を超えないこと、1年以内に3ヶ月以上使用していれば使わないこと、に注意してください。
名前の通り、季節アレルギー専用の点鼻薬で、花粉症に特化しています。
普段の風邪や可能している蓄膿症・副鼻腔炎などに使われないよう注意してください。
エージーアレルカットEXc<季節性アレルギー専用>に含まれるステロイド成分(べクロメタゾンプロピオン酸)が配合された薬は、2010年の終わり頃から発売され、人気の高い市販点鼻薬です。
その有効成分(べクロメタゾンプロピオン酸)と同じものを使った市販の点鼻薬に、パブロン鼻炎アタックJL<季節性アレルギー専用>(大正製薬)があります。
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使用方法・対象年齢・有効成分において、パブロン鼻炎アタックJL<季節性アレルギー専用>とエージーアレルカットEXc<季節性アレルギー専用>は同じなため、特に違いはありません。有効成分ではない添加物にやや違いがありますが、どちらを選んでも効き目に大きな違いは無いでしょう。
メーカーの希望小売価格は
エージーアレルカット®EXc<季節性アレルギー専用>
10mL 1800円(消費税抜き)
パブロン鼻炎アタックJL<季節性アレルギー専用>
8.5g 1,380 円(消費税抜き)
販売店によっても違いがあるので、確認してみてください。
【市販】副鼻腔炎にも効果のあるステロイド点鼻薬
ステロイド成分と血管収縮成分が配合された市販点鼻薬にコールタイジン点鼻液a(武田製薬&ジョンソン・エンド・ジョンソン)があります。ステロイド点鼻薬と血管収縮剤を併用する必要なく、これ一つで両方の効果を得られます。
副鼻腔炎にも効果があるとされていますが、基本的に副鼻腔炎・蓄膿症などはまず受診をおすすめします。一時的な自宅での対症療法であり、治し方の一つとまでは言えないでしょう。
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対象年齢:7歳以上
1回量:1〜2度ずつ左右の鼻腔内に噴霧
1日使用回数:3時間以上空けて、6回まで使用
鼻づまりや鼻水などの鼻症状だけでなく、くしゃみや頭重(頭が重い)にも効果があり、ステロイド成分(プレドニゾロン)と血管収縮成分(塩酸テトラヒドロゾリン)が有効成分です。
使用者が7才〜18才(小学1年生〜高校3年生)で、エージーアレルカット®EXc<季節性アレルギー専用>などのステロイド点鼻薬を使えない場合、コールタイジン点鼻液aが選択肢の一つとして考えられます。
さらに妊婦または妊娠していると思われる人に対して、エージーアレルカット®EXc<季節性アレルギー専用>のように「使用禁止」ではなく、「相談すること」となっているの特徴です。
妊娠するためにはステロイド維持量(プレドニゾロン換算で15mg/日以内)というものがあります。知らずに他の医薬品とコールタイジン点鼻液aを併用してしまった場合などに注意が必要なので、お医者さんとよく相談してみてくださいね。
また以下の人は、コールタイジン点鼻液aの使用が禁止されています。
1 患部が化膿している人
2 モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤(セレギリン塩酸塩等)で治療を受けている人
持病がある場合や高齢者の方でも相談して使用されるようにしてください。