セレコックス・ロキソニン・カロナールの違い
・鎮痛効果(カロナール<セレコックス、ロキソニン)
カロナールはセレコックスとロキソニンに比べ効果は比較的弱い。
セレコックスとロキソニンの鎮痛効果は同じくらい。
・効果の持続時間(ロキソニン<セレコックス)
ロキソニンよりセレコックスの方が長く効く。
すぐ効かせたい時はロキソニンの方が有効。
・副作用
ロキソニンは胃粘膜傷害を起こしうる。
セレコックスはロキソニンに比べ副作用が少ない。
カロナールは胃にはやさしいが、肝臓に負担をかけうる。
・インフルエンザの時
セレコックス・ロキソニンなど「NSAIDs(エヌセイズ)」はインフルエンザ脳症を起こす可能性があるので使えない。
カロナールはインフルエンザでも使える。(ただし、熱を下げて症状を和らげる効果であって(対症療法)、治す薬ではない)
・子ども(小児)・妊婦に対して
ロキソニンやセレコックスなど「NSAIDs(エヌセイズ)」に分類されるものは小児に使うことはありません。
カロナール(アセトアミノフェン)は乳幼児から体重に合わせて使えます。
セレコックスが効かないのでロキソニンを飲みたいです
ロキソニン(ロキソプロフェン)は速効性があり、最短で15分〜1時間で効き始めることが報告されているので、頭痛や生理痛、のどの痛みなどの急に起こる痛みに効果的です。
一方で、セレコックス(セレコキシブ)は長く効くので、急性の痛みよりもケガや腰痛持ちなどでずっと痛みが続く場合に効果的です。
ロキソニンとセレコックスで効果の特徴は異なりますが、痛みをしずめる仕組み(作用機序)が似ているため(COXの阻害)併用すると効きが強すぎて副作用が大きく出る可能性がありますので、併用は控えましょう。
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ロキソニン、カロナール、セレコックスの併用は禁止?
ロキソニンとカロナールは痛みをしずめる仕組み(作用機序)は異なります。
その仕組みが異なるおかげか、ロキソニンやセレコックスのような「NSAIDs(エヌセイズ)」とカロナールなどの「アセトアミノフェン」の併用によって鎮痛効果が上がったという報告もあります。
しかし、稀に起こるアナフィラキシーショック、肺炎、腎炎などロキソニン・カロナール・セレコックスにも重大な副作用を持ち合わせているため、使用量は注意する必要があります。
本来は自己判断よりも受診して相談する方をお勧めします。
また、カロナールと同等のものは一般医薬品では「タイレノール」「バファリンルナJ」「小児用バファリンCⅡ」などの名前で販売されています。↓
セレコックス・ロキソニン・カロナールの効果・効能比較(添付文書より)
・セレコックスの効果と効能
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘炎などの消炎・鎮痛
手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛
・ロキソニンの効果・効能
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛の消炎・鎮痛
手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)の解熱・鎮痛
・カロナールの効果・効能
頭痛,耳痛,症候性神経痛,腰痛症,筋肉痛,打撲痛,捻挫痛,月経痛,分娩後痛,がんによる疼痛,歯痛,歯科治療後の疼痛,変形性関節症
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)の解熱・鎮痛
小児科領域における解熱・鎮痛
(頭痛だけでなく、のどの痛みにも効くのが特徴的)